先日。河野秀齊氏のアトリエにて。
『私だけの龍』様と。
遂に、私自身が出逢うこととなった。
昼下がりの太陽が、丸ごと包み込もうとするほどに。
光が存分に降り注ぐそのアトリエで。
『私だけの龍』様は。
河野秀齊氏に降りた。
筆が色紙を鳴らす音のみが響くその時空に。
私は瞳を閉じて、自分自身を委ねた。
気がついたら『大祓詞』(おおはらえのことば)が脳内を巡り。
私の口唇を動かし始めた。
それが『龍神祝詞』に差し掛かった頃。
龍様が、私の右肩に寄り添ったのをはっきりと感じた。
その理由は、そのアトリエにて皆も証されることであろう。
数日後。色づけされた『私だけの龍』が仕上がった。
河野秀齊氏に降りてきた龍様が。
この様なお姿であられたのかと。
私は自分を好きになった。
『私だけの龍』
あなたもきっと。
もっと自分を好きになる。
By ー 藤龍